藤尾順司弁護士

略歴
弁護士歴30年以上のベテラン。
弁護士人生の前半期は、筑豊じん肺訴訟、接見国賠訴訟等の集団事件や刑事事件を多く手がける。
また、弁護士会の業務も熱心に行い、
平成11年 九州弁護士会連合会事務局次長
平成17年 福岡県弁護士会事務局長
平成21年 福岡県弁護士会副会長
を経験し、公的な業務としては
福岡県公害審査会委員長
福岡市建築審査会委員
日本司法支援センター福岡地方事務所の副所長を経て現在所長
日本弁護士連合会総合法律支援本部の法律援助部会の部会長
を務める。
藤尾弁護士より、一言
弁護士は、依頼者との関係で、どういうスタンスで仕事に取り組むかはさまざまです。
これまで私は、いろいろなやり方を試みた結果、一時の感情に引きずられることなく、5年、10年後になって「当時はいろいろ悩んだが、あの解決でよかったんだ」と言ってもらえるような大人の解決を目指すべきという考えに到達しました。
そう言うと、相手に対し弱腰ではないかと思われる方もおられるかもしれません。
しかし、昔、テレビに登場した「刑事コロンボ」を思い出してみて下さい。最初は、相手に対し卑屈ともとれるような低姿勢で臨んで、相手の警戒を解き、何度か接触して核心に近づくと、相手の痛いところに粘っこく突っ込んで相手を追い込み、ついには真相を究明するという展開でした。
最初から相手方に対し居丈高に追及する刑事と較べて、いずれが真相に迫れると思いますか?
ときどき依頼者の主張を相手方に強くぶつけるのをよしとする弁護士を見かけます。
一見、依頼者のために頑張っているように見えますが、一方的あるいは硬直的な主張や態度は、ときとして相手方などから大きな反発を招いたり、紛争が袋小路に入り込んで解決が困難になることもないとは言えません。
一時の感情は一定期間が過ぎると収まってしまうものです。
依頼者にとって、何が良い着地点となるのかを冷静に計算し、追及していくことはとても重要なことです。
とはいえ、人を相手にする仕事だけに、何年やっても簡単にはいかないのですが、私の弁護士としてのあり方や姿勢をご理解いただけたらと思います。